夜空を見上げよう

×天体写真 ○電視観望 始めました。気づいたことをつづります。

AZ-GTiの赤道赤道儀化その後(極軸合わせやオートガイダーなど)

今年のGW

4月は、新月周辺の週末の天候が冴えず、天文の先輩方もフラストレーションがたまってきていることだと思います。GWも月が明るく、楽しみにしていたの春の銀河たちも月が横にあってはあきらめるしかありません。チープなセットを赤道儀化したことで振動や風の影響など受けやすく、まずはコツをつかむことを目標としました。

 

EKOSの極軸合わせ

EKOSは、北極星の周辺を3回自動撮影してプレートソルビングでズレを計測してくれてあとは、赤道儀の緯度、方位を微動ノブを動かして合わせていく方法となります。

私もやってみました。といっても、私のセットにはファインダーがないので北極星を眺めながらおおよその方向に設置しています。ズレの修正方向が画面に表示されるのですが、修正量が画角を超えてしまいました。そこで、主鏡から焦点距離の短いオートガイダーにカメラを変更してやってみましたが、それでも画角を超えてしまいます。

私のCMOSカメラの撮影素子が小さいからなのかなのでしょうか。撮影素子が大きいAPS-CサイズのCOMSカメラでないと難しいようです。ということでせっかく北極星が見えるベランダなのですが、将来ステップアップして冷却CMOSカメラなどを買ったなら再度挑戦してみます。

 

PHD2 のドリフトアライメント

これは、とても簡単でした。子午線の西側すぎた赤道のところに望遠鏡を合わせてドリフトアライメントを実行すると、赤緯方向と方位方向のズレがグラフの移動平均で表示されるので、赤道儀のノブを回して調整します。AZ-Gtiにつけたケンコーのウェッジは微動ノブというより粗動ねじのほうが正解のような作りなので、調整はかなり敏感になります。それでも、グラフがおおよそ水平になるようにできました。

 

4月29日の試写

ベランダは西向きに開けているので、子午線を通過したものが撮影対象となります。薄雲が広がっていましたがGPVによると夜半に晴れてくるとのことで、銀河の中でも明るいM104ソンブレロ銀河であればこの月夜でも写るだろうと撮影を開始。しかし、PHD2のグラフが安定せず、まるで暴れているかのような動きとなっています。撮像されたものがFitsViwerで表示されるのですが、星像が膨らんでしまっています。原因が極軸合わせができていないことによる影響なのかよくわからなかったのですが、ベランダに出って、風が強く吹いていることが分かりました。

風の影響で乱れる様子。風が収まると振れ幅が狭くなる。

明け方ちかくになるとようやく風が収まりはじめましたが、すでにソンブレロ銀河は西に大きく傾いていて撮影を断念。M5とM4を撮影してGW第1夜を終了しました。

 

球状星団M5とM4

 

M5(Star Recomposition) 2023年4月29日 2:55 – 3:27  20Sec*80(総露出 約26分) SkyWatcher EVOSTAR 72EDII Playerone Neputune-C II  GAIN180 offset 5 Bias 90 Dark 90 Flat90 Ubuntu 22.04LTS (Raspberry Pi4) Kstars EKOS PHD2

M4(Star Recomposition) 2023年4月29日 3:31 – 4:04  20Sec*89(総露出 約30分) SkyWatcher EVOSTAR 72EDII Playerone Neputune-C II  GAIN180 offset 5 Bias 90 Dark 90 Flat90 Ubuntu 22.04LTS (Raspberry Pi4) Kstars EKOS PHD2

へび座M5とさそり座M4をこうして比較してみるとM4がまばらな感じがするのが分かります。8cmの望遠鏡でみていたころ、M4がざらついて見えたのは、もともとまばらだったからのようです。M5は、微恒星が凝集しているのが分かります。ドブで追いかけていたころとの印象とも全くちがっていて、楽しめました。お目当てのソンブレロ銀河の撮影機会は5月まででしょう。次回の晴天では最優先で撮影したいと考えています。