夜空を見上げよう

×天体写真 ○電視観望 始めました。気づいたことをつづります。

C/2022 E3(ZTF)彗星をAZ-GTi経緯台モードで撮ってみた

AZ-GTiで彗星を

お手軽に楽しんできたベランダ電視観望ですが、彗星の撮影は赤道儀化していない私にはできないだろうと思っていました。しかしZTF彗星が見たくなり1月20日(金)の夜にやってみました。快晴ですが強風の悪条件。それでも0時を回ってkstarsで自動導入してみると淡い姿があっさりと浮かび上がりました。GAIN400で10秒露出にしても強風でブレまくりですが、初めて彗星を導入したので、これだけも嬉しかったです。

撮影状況

深夜2時頃AZ-GTiの経緯台モードのまま、gain 400 露出10秒で50枚を2セット連続撮影しました。北日本に大雪を降らせている低気圧の通過の影響でベランダには強風が吹き抜け、半分は強風の影響でブレてしまいました。イオンテイルもうっすら確認できたのでスタッキングできたら面白いなと思い始めました。

Sirilでの画像処理

そもそも、AZ-GTiを使っている段階で彗星は論外。画像処理方法を考えたこともありません。しかし彗星の画像処理方法がSirilのチュートリアルに出ていました。

Siril - Working with Comets

経緯台では写野回転の問題がありますがテストしてみることにしました。

彗星のスタッキング

Sirilのコツは、まずGlobal Alignment をこれまでの写真どおり実行します。次にスタッキングするまえにもう一度重ね合わせタブに戻って Comet/Asteroid Registrationを実行するのですが、これにより まず写野回転を修正した後 彗星核の移動量を算出してずらしながら重ねていくようです。最後にスタッキングさせることにより以下の写真となりました。

C/2022 E3(ZTF) 2023年1月21日 01:57 
Neptune Cll Gain 400 Offset なし 露出 10Sec 50 枚
 dark 10Sec 50枚 flat補正なし
 Az-Gti 経緯台モード EVOSTAR 72EDll  QBPフィルター Astroberry KStars EKOS
Sirilでスタック(グローバルスターアライメント後、Comet/Asteroid Registration)後にストレッチ GIMPコントラスト調整

AZ-GTiという簡易な機材で撮った彗星画像をSirilで重ね合わせることができることが確認できました。

コツがつかめたので次回は100枚の画像で重ねてみたいと思いますが、この記事を書いている21日の夜現在、残念ながら曇天となっています。