総露出時間拡大をめざして
先週らせん星雲を初撮影。しかし90分かけても結果はごく淡く、ストレッチをかけると荒れてしまいました。
台風が去った9月9日(土曜日)夕方、犬の散歩に出かけると快晴になりました。そこで今夜も らせん星雲を狙ってみることにしました。
ディザリング撮影を思いつく
倍の3時間くらい掛けないと画像の向上は望めない。私のカメラは非冷却なのでダークの取得まで加えると一体どれくらいの時間がかかるのか・・・・いろいろノイズについて調べているとディザリング撮影というのが最近では必須のように書いてあります。中には、ダークファイル不要とまで書いてあるありがたい記事もあります。EKOSも実装していることがわかり、シュミレーションデバイスで動作を確認したところ動くことがわかりました。
ぶっつけ本番で3時間撮影した結果がこちらです。
ディザリング撮影をすると撮影コマの間の移動とガイド再開に3秒から5秒かかるのでその分撮影時間は伸びてしまいます。また、AZ-GTiが移動後にすぐ落ち着いてくれるのかどうかも判らず、モニターにくぎ付けになってしまいました。
このときは赤緯方向が落ち着かず、なぜかな~と思いながら見ていました。どうやら、ガイドスコープのピントが甘くなりガイド基準星が膨らんでいるようです。
ガイド鏡のピント確認を簡単にできる方法があればいいのですが、口径30ミリのバーティノフマスクは流通していませんでした。自作している人もいないようです。昼間に遠景を写してみるのが簡単でしょうか・・・
画像処理はこれまで通りでOK
スタッキングは、SirilのOSC preprocessingスクリプト任せで特に設定しなくとも行うことができました。ずらしながら重ねているのでフレームの周辺部がディザリングによって加算されていない領域が少しずつムラとなって残っています。周辺をカットしてから画像処理を行いました。ダークはいつもより少ない30枚、バイアス、フラットも30枚で使用しています。ノイズは大幅にへっていて、先週よりはるかに滑らかになりました。
ディザリングについては特に難しい設定もなく事後の画像処理も簡単なのでしばらく標準的な撮影として取り入れていくことにしました。今回はダーク画像なしの比較をしませんでしたが、時間ができから ダーク抜き・込みの比較をしてみたいと思います。
らせん星雲は大きくて奥深い天体ですね。今年のらせん星雲はこれで撮り納めにしたいと思います。